クスダマツメクサ Trifolium campestre Schred (マメ科 シャジクソウ属
 クスダマツメクサはヨーロッパ原産の帰化植物で本州・四国に分布する一年生草本。葉は3枚の小葉からなり、半分から先端にかけて低い鋸歯が見られる。茎の中部につく葉の葉柄は、小葉の葉柄よりも長い。花期は6月から8月にかけてで、1つの花序に20個以上の花をつける。高さが50pほどになることから、コメツブツメクサとは異なり、高さ競争に対して優れているように見える。生育地は河川敷や空き地など、人の出入りが少ない場所を好むようである。
 岡山県岡山市を流れる旭川の河川敷で見ることができた。踏みつけには弱いようで、道はずれによく群生していた。コメツブツメクサと似ているが花序の大きさ、茎が立ち上がっている様子などから区別することができる。ビールの原料に使われるホップに花序が似ていることから、別名ホップツメクサと言われている。
河川敷に生育するクスダマツメクサクスダマツメクサの花序
クスダマツメクサの葉(表)クスダマツメクサの葉(裏)クスダマツメクサの果実

文章・画像:中田 将人
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