イエロー・クレマチス Clematis tangutica キンポウゲ゙科 センニンソウ属
 英語名はYellow Clematis, Golden Clematis, Golden Tiara, Virgins-Bower。黄金のクレマチス、金の髪飾りは連想できるとして、処女の寝室とはどう言うことであろうか? 

 原産地は中国からインドの山地、1300〜5400mに生育しているという。カナダではカルガリーからキャンモアにかけてのBow Valley、ジャスパー、エドモントンなどの湿地に急速に侵入しているらしい。寒さに耐え、栄養分の乏しい痩せ地にも生育し、半日陰でも生育できるので、明るい森林などにも生育するし、線路や工場地帯などの礫地にも生育する。長い直根を発達させるので簡単に駆除できず、牛馬もたべないし、茎からも再生するので、刈り払いではかえって個体数を増やす可能性もある。カナダのアルバータ州では、侵略的帰化植物に指定している。とは言いながら、黄色い色素を持つクレマチスとしては貴重であり、交配によって様々な品種が作出されており、園芸関係ではたくさんの記載がある。

 このクレマチスを見たのはキャンモアの雑木林。散策路の周辺に生育していた。もともとツル植物の少ないカナダでYellow Clematis は未開の地に躍り出たといった感じに違いない。よく似たBlue clematis も猛威をふるいつつあるそうだ。
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