ミヤマミズ Pilea petiolaris (イラクサ科 ミズ属) |
ミヤマミズは関東以西の本州・四国・九州に分布する多年草。暖帯上部から温帯にかけての谷筋やなどの湿った場所に生育する。地下茎があり、茎の高さは40〜80cm。葉は長楕円形で長さ7〜15cm。3脈が目立ち、脈の間は格子状に葉脈がつながっている。鋸歯は鋭く、元の部分でわずかに重なる。表面は光沢があり、短毛が散生しているが、かなり拡大しないとわかりにくい。裏面は無毛。7月から10月にかけ、葉腋に花序を形成する。 ミズの仲間は名前のとおり、水々しい。水分を多く含んでおり、標本にすると茎まで薄っぺらになってしまう。わずかな資源を使用して、水圧で植物体をしっかりとさせる方法は、空中湿度が高く、常に水を十分に確保できる場所でないと実現できない芸当である。 |
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