ナッティ・ソーウォート Saussurea nuda (キク科 トウヒレン属
 カナディアンロッキーの海抜2200m程度の高山でトウヒレンの仲間が岩の多い場所に生育していた。葉はロゼットを形成しており、花序はその中からわずかに持ち上がって群れ咲いていた。こんな花をみていると、チベットで出会ったサウスレア・ステラータを連想して、なんだか楽しくなってしまった。地べたにはいつくばって、草食獣の食害から逃れようとしているように見えたからである。石の間に生育しているものは、とても草食獣には食べられそうにない。

 このトウヒレンについては、情報が少ない。アラスカ、カナダのアルバータ州に分布し、東アジアにも分布するようだ。トウヒレンの仲間はSaw-wort すなわちノコギリ状の葉を持つ草と呼ばれる。本種の葉はまさにノコギリと言ってよい形である。Nuttyとなると、ナッツのような(風味豊かな)ノコギリ草という意味になるが、何がNuttyなのかはよく分からない。Clusteredは群れをなした、という意味なので花が群れ咲いているという状況をさしているのではないかと思う。葉の表には絹毛があるが、裏面は無毛。
種名一覧科名一覧雑学事典目次Top生物地球システム学科