ウンラン Linaria japonica (ゴマノハグサ科 ウンラン属)
 ウンランは、北海道と本州(太平洋側は千葉県以北、日本海側は鳥取県以北)、四国北部に分布する、極小さな多年草。高さは10から25センチで、主に海岸の砂地に生育し、防風林であるクロマツ植林の林床にも見られる。茎や葉は粉白色を帯びた緑色で、砂地を這うように生育する。葉は対生または3から4枚輪生で、長さ2センチ前後、柄は無く、無毛で質厚くて楕円形。夏の終わり頃、枝先に植物体には不似合いなほど大きな黄白色の花を咲かせる。花の形は同じ科の栽培植物であるキンギョソウによく似ている。近年の自然海岸の減少に伴い、ウンランの自生地も少なくなっているのであろう。

ウンランの花ウンラン
ウンランの生育する海岸砂丘花は輪生状につく
 
文章・画像:森定 伸
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