アガパンサス Agapanthus africanus (ヒガンバナ科 アガパンサス属
 アガパンサスは南アフリカ原産の多年草。最近、各所の庭や花壇で見られるようになって来た。比較的大型になるためであろうかムラサキクンシランの和名があるが、属名であるアガパンスァスのほうが通りがよい。スイセンに似た幅の広い葉を叢生し、6月から7月にかけて高さ60cmほどの花茎を出して次々と淡紫色の花を咲かせる。花期が長く、強健で、放置しておいても花つきがよいことで流行るのであろう。8月には花が終わって果実を付け始める。いくつか品種も作出されているようで、白花の品種もある。
アガパンサスアガパンサスの花序
アガパンサスの花アガパンサスの葉
 最初はヒガンバナ科ではないかと思えた。葉の形と花茎から多数の花が咲く姿からそのように思えたのだが、クロキストン体系ではユリ科とのこと。ユリ科は子房上位であり、ヒガンバナ科は子房下位であることで区別されるのだそうで、花を横から見ると、たしかに子房上位であり、ユリ科であるということになるのであるが、APGVではヒガンバナ科とされている。形態による分類の限界を思わせる二転三転である。
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