ヤマラッキョウ Allium thunbergii (ヒガンバナ科 ネギ属
 ヤマラッキョウは本州福島県以南の地域に生育する多年生草本。やや湿潤な草原に生育することが多く、湿地の周辺にも見られる。和名は食用のラッキョウに似ているとの意味。地下には球根があり、地際から数枚の細い葉を出し、夏の終わりから秋にかけて花茎を出して紫色の花を咲かせる。
ヤマラッキョウ Allium thunbergiiヤマラッキョウ Allium thunbergii
若いヤマラッキョウの花序ヤマラッキョウの花
朝霧のヤマラッキョウ種子を稔らせたヤマラッキョウ
ヤマラッキョウの葉ヤマラッキョウの株元
 ヤマラッキョウは他のネギ属の植物と同様に次から次へと花を形成するので、周辺に垂れ下がったものは果実を稔らせているものもある。花期は9月から10月、湿原の花が少ない時期に彩を添えている。花茎の先端に丸い花序があり、この部分ばかりが目立つが、長くて柔らかい葉を他の植物に支えてもらって伸ばしている。葉の断面は丸みを帯びた三角形。根元の付近はネギ属の様式を示している。
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