クログワイ Eleocharis kuroguwai (カヤツリグサ科 ハリイ属
 クログワイは本州の北陸・関東以西から九州、朝鮮に分布する多年草。水位変動の少ないため池や沼沢地に生育する。水位変動のあるため池では、水の流れ込む場所付近に生育する。茎は高さ40〜80cmで軟らかく、内部は海綿質で所々に隔壁があるが乾燥しなければ隔壁の存在がわからない。このような軟らかくて海綿質の茎は、水中で直立することには大変有利な構造であるが、波が打ち寄せたり、強い風が吹く場所では生育しにくいことになる。地下茎を出して群落を広げる。地下茎の先端には球根状の塊茎ができる。茎の根元は葉鞘がある。花は7月に咲き、果実は秋に稔る。小穂は茎の先端に形成され、長さ2〜4cm、幅3〜4mmで、茎の幅と同じ(画像の小穂は開花直後で多数の(おそらく)雌しべの柱頭が出ているので、太く見える)。
クログワイの群落
クログワイクログワイの小穂
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