アメリカコウヤワラビ Onoclea sensibilis  (イワデンダ科 コウヤワラビ属
 ボストンで観光地図を見ているとFensの文字が眼に飛び込んできた。わずかな空き時間を利用して行ってみることにした。Back Bay Fens 湾奥の沼沢地あるいは湾後背湿地という訳になろうか。細長い池が連なっており、川の跡のようである。ボストンの町並みとは別世界の緑地であり、樹林とともに湖岸はヨシの群落になっていた。岸辺に立ってみると、コウヤワラビが生育していた。日本のコウヤワラビとそっくりであるが、強いていえばちょっと元気が良い感じ。胞子葉も出ており、生育立地も半日陰の水辺で同じである。日本のコウヤワラビの基本種であり、アメリカ東部が生育地である。和名はないが、付けるとすればアメリカコウヤワラビとなろう。英語名は Sensitive Fern 繊細なシダといったニュアンスなのであろうか。
 草丈は40〜60cmほどになり、日陰の湿った酸性土壌地に生育するが、日向にも生育でき、土壌的にも生育可能な範囲は広いとのこと。ちなみに、帰化植物としての記載ではないので誤解のないように。
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