第3回自然環境調査技術研修会 −ミズゴケを同定する−開催報告 (文責:西村直樹) 自然環境調査においてコケ植物(蘚苔類)調査をも行える人材育成を目的とした 研修会を開催した. 今回は,室内で,湿原調査には不可欠のミズゴケ同定に関する技術研修を行った. 日程:2007年6月30日(土)〜 7月1日(日) 場所:岡山理科大学21号館4F生物実験室 (岡山市理大町1−1) 講師 波田善夫【岡山理科大学総合情報学部】 西村直樹【岡山理科大学自然植物園】 田中敦司【(株)建設環境研究所】 他に,立石幸敏氏(津山市)と川合啓二氏(総社市)に,実習補助をお願いした. 定員:30名 6月27日を申込み締切として募集し,23名の申込みがあった. 当日,3名が欠席し,他の3名の当日参加があった. 受講者 23名.内訳は次の如くであった. 東京(2),埼玉(2),愛知(1),滋賀(1),京都(2),大阪(3), 兵庫(1),広島(2),愛媛(1),岡山(5),理大院生・学生(3). 研修内容 6月30日 13:00 開会挨拶 13:15−16:00 ミズゴケの基本形態の解説と観察 オオミズゴケを使用して基本形態(茎,枝,葉)の観察を行った. 16:00−18:00 オオミズゴケ節,キレハミズゴケ節,キダチミズゴケ節, ウロコミズゴケ節各種の解説と観察 18:30−20:00 懇親会(岡山理科大学11号館8Fラウンジ) 7月1日 9:00−12:00 ユガミミズゴケ節,スギバミズゴケ節,ハリミズゴケ節の解説と観察 12:00 質疑応答,閉会挨拶 12:30 解散 主催者としての反省・感想 1.定員の設定 会場とした実験室には6人がけの6テーブルがある.機器の数から,三十数名が 受講可能であるが,1テーブルに4名として,24名定員にすると比較的ゆったりと 受講していただけるように感じた. 2.当日参加 今回は,当日欠席者数と当日参加者数が一致したため,問題が生じなかったが, 用意するテキストや使用器具の都合上,当日参加を受入れるのは極めて難しい. 今後,案内の際に,「当日参加は固くお断りする」との一文を入れるべきと思われた. 3.宿舎 今回は,参加者各自でホテルなどに宿泊していただいたため,懇親会を含め, 自由時間における意見・情報交換に参加できない参加者があった.今後は, なるべく同一宿舎への宿泊を考えたい. 4.研修内容 今回の研修は,参加者が顕微鏡の使用経験があり,かつ,実体顕微鏡下でコケ植物 の葉の横断切片作成経験があることを想定していた.結果として,一部の参加者には, 難しい内容になってしまったと思われる. 今後,案内に際し,どのようなレベルの研修会であるかをなるべく明確に述べる必要が ある.また,今後,よりレベルの高い研修会を開催し続けるためには,基礎技術の習得を 目的とした研修会をも定期的に開催する必要があるように思われた. 謝辞:本研修会の準備,開催,進行にご協力くださった皆さんに深謝します.また,遠路お越し の参加者の皆さんに心よりお礼申し上げます. |
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