平成20年10月4日、11日の土曜日に秋の植物画教室を行いました。今回は初参加の小学生から元気なおじいちゃん・おばあちゃんまで計28名が参加して下さいました。昨年と同様に、今年も岡山理大構内に生育している植物をモチーフに植物画を描くことになりました。ちょうどそのとき会場の21号館周辺では工事が行われており、参加者の方にはご迷惑をおかけしましたが、皆さんお気に入りの植物を選んで下さいました。モチーフを選ぶために、外へ出ますが、これが良い気分転換になると言われる方もおられました。

 1日目(10月4日)は、会場に参加者がそろったことを確認した後、西本先生から簡単な教室の案内がありました。それから、採取した植物が枯れないようにナイロン袋に水を入れて出発です。イモカタバミやツユクサなど採取するとしぼみやすい植物はその場でスケッチする必要があるため、スケッチブックを持っていく方もおられました。
 岡山理大構内は坂道が多いことで知られています。坂道だけではなく、自然の草花や木もたくさんあります。今回ひときわ目を引いたのは、ママコノシリヌグイです。名前が少し恐ろしいですが、花は可憐です。が、植物体全体にトゲがたくさんあるので、採取には注意が必要な種です。また、ノブドウの実が色づき始めており、緑から濃い紫色までの色の変化を見て楽しむことが出来ました。モチーフに選んだ方も多かったように思います。

 


 持ち帰った植物を水切りし、水を含ませたオアシスに固定します。その際、実際に生えていたように配置するよう気をつける必要があります。じょじょに花がしぼんでいることに気づいた方はさっそくスケッチに取り組んでおられました。西本先生もスケッチの指導をされたあと、参加者の方と一緒になってスケッチをされていました。西本先生は手慣れていることもあり、ササッと美しく仕上げておられます。その後、教室をまわって参加者の方々にアドバイスをされます。いつものことながら感動します。

 2日目(10月11日)、宿題となったスケッチに彩色をする日です。まず、必要な絵の具を選ぶ必要がありますが、その絵の具の種類はとても多く、またよく似ているという難題が待ち受けます。これは、絵の具を少しパレットに出して水で薄めてみるとその色を理解することが出来ます。実際、彩色する場合、薄い色を塗り重ねて濃くしていくのでこのことを知っておくのはとても重要です。今回も、西本先生は参加者の方に説明をしながら彩色をされました。参加者の方は、さっそくご自分のスケッチに彩色をはじめました。
 

今回モチーフとなった植物
エノコログサ、ツユクサ、ノブドウ、ヨウシュヤマゴボウ、ママコノシリヌグイ、センリョウ、オオキンケイギク、イヌタデなど。
 

 観察会終了時に、作品を提出していただきました。提出していただいた作品は、西本先生が型紙の額をつけてお返ししています。作品が生きてきます。

 完成した作品一覧はこちらです。

<西本先生情報>
●西本先生のブログ「花の絵日記」:新聞掲載の線画の他、指導教室の情報があります。
http://blog.hananoe.net/