自然植物園では、平成22年4月10日、17日の土曜日に春の植物画教室を行いました。参加者は35名、1/3は新聞を見て参加を申し込んで下さった初心者の方でした。参加申し込み開始の初日にはすでに10名以上がおられ、西本先生のすごさを改めて感じました。リピーターの方が多いため、こちらが準備に手間取っても温かく見守ってくださったり、受付を手伝って下さったりとずいぶん助けられてしまっています。
 今回の植物画教室では、学内のサクラがちょうど美しい時期でした。岡山理大構内の通路沿いには数多くのサクラが植栽されています。散り始めになると通路が花びらいっぱいになり、文字通りの花道になります。そこで、構内を散策してモチーフを選ぶことにしました。参加者の方々と西本先生が一緒に歩き、ワイワイガヤガヤ話しながらモチーフを選んでいきます。自分の選んだモチーフが書きやすいものかどうかは西本先生がアドバイスしてくださいます。イモカタバミなどのしおれやすい植物は避けるよう指示がありました。外に出る時には、少量の水を入れたチャック付きのビニール袋を持って行きました。

 
 教室に戻ると、リピーターの方は早速スケッチをはじめられました。西本先生も慣れたもので、リピーターの方は先にはじめてくださいとのご指示。初心者の方やもう一度説明を聞きたい方は教卓に集まっていただきました。目の前では西本先生が何ということもなくサッと描かれるのですが、実際に書き始めようとすると手が止まってしまう。不思議な感覚です。まずはディバイダー(針だけのコンパス)の使い方に慣れる時間が必要です。運良くリピーターの方が隣におられた初心者の方は鉛筆やディバイダーの細かい使い方を聞いておられるようでした。

 2日目(4月17日)は、教室で彩色です。参加者の方は、この日までにスケッチを完成させて来ていただきます。中には2枚以上もの力作を持ってこられた方もおられました。
 まず、教卓で西本先生による彩色の解説があります。どの色を組み合わせると希望の色ができるのかは、とても難しい問題です。絵の具に巻き付いている紙の色をそのまま使うわけではなく、水でのばして薄くして使いますので色の選択には注意が必要です。参加者の方は西本先生に直接、色の組み合わせを伺っていました。黒板には色の組み合わせ例を書いて下さっているのですが、その絵の具を探すのも一苦労です。耳慣れない絵の具の名前でいっぱいです。そこで植物園では絵の具に数字の番号をつけています。一度聞いて覚えられない絵の具は数字で教えていただくと楽です。
 

 
参加者の方の道具です。本格的です。

今回モチーフとなった植物
カスミザクラ、ヤマザクラ、コバノミツバツツジ、ハナニラ、シャガ、クサイチゴなど。


 観察会終了時に、作品を提出していただきました。提出していただいた作品は、西本先生が型紙の額をつけてお返ししています。

 完成した作品一覧はこちらへ。

<西本先生情報>
●西本先生のブログ「花の絵日記」:新聞掲載の線画の他、指導教室の情報があります。
http://blog.hananoe.net/