自然植物園では、平成23年5月21日、28日の土曜日に「春の植物画教室」を行いました。参加者は30名(2日目は27名)、今回も初めて参加してくださった方が大勢おられました。初めて参加される方は「本当に初めてなのですが、大丈夫でしょうか?」といつも心配されますが、この教室はもともと初心者の方を対象にしたものですので、これから参加を考えておられる方も是非一度いらしてください。ただ、毎回大変人気のある観察会ですので、お申し込みはできれば受付開始後(開催日の1ヶ月前からです)すぐになさってくださいますようお願いいたします。
 今回の植物画教室のモチーフは、開催場所の岡山理科大学21号館前の坂道周辺にある徒歩5分程度のところから選んでいただきました。 
 教室に戻り、水に浸したオアシスに茎や枝を刺してその種の特徴が出るような、また美しく見える位置に固定しました。スケッチはこの固定した植物を同じ角度から見ながら書く必要があります。花は上から、葉は斜め上からとなるとできあがったスケッチにゆがみがでてしまいます。ディバイダー(針だけのコンパス)を使って実物大の植物を用紙に写し取るようにします。立体の植物を平面の用紙に描く難しさがありますが、西本先生のアドバイスで皆さんの筆が進みます。来週は彩色ですので、スケッチは次回までの宿題となりました。
  

 2日目(5月28日)は、教室で彩色です。雨の中かけつけてくださった皆さんの中にはお一人で2点もスケッチして下さった方もおられ、熱意と意気込みを感じました。西本先生も先週出てきたほとんどのモチーフを彩色してお持ち下さいました。教卓に並べられたこれらの作品は額
縁に入れられ、一同ため息。伺ったところ、ここ数日で仕上げられたとのこと。さすがプロです。彩色で使う色の説明後、パレット上で色作りです。絵の具はほんの少しで十分、ただし乾くと色の区別が難しくなります。そのため、この色はココと特定席をつくっておくことが大事です。分からなくなったら水でのばして確認します。西本先生の鮮やかな筆づかいに目を奪われます。中には「西本先生が使った筆を使えば上手にできるかも・・・?」とおっしゃる方がおり、周りの方が大いにうなづいておられました。また、皆さんの作品を見て回られる西本先生がアドバイスされたり、一筆加えると魔法の様に作品が生きてきました。
  

○今回モチーフとなった植物
ノイバラ、サツキ、アカバナユウゲショウ、ヒメジョオン、ヤマボウシ、スイカズラ、エゴノキなど。


 観察会終了時に、作品を提出していただきました。提出していただいた作品は、西本先生が型紙の額をつけてお返ししています。

 完成した作品一覧はこちらへ。

<西本先生情報>
●西本先生のブログ「花の絵日記」:新聞掲載の線画の他、指導教室の情報があります。
http://blog.hananoe.net/