4.繁殖季節の研究


目的:
生活環の出来事(受精、胞子散布、茎の成長など)が、いつ、どのように行なわれているかを調べます.これらの出来事は生育環境と密接に関連していますので、コケの生態、分布、種分化などを考察する上で、基礎的なデータとなります。各器官の機能は、その形状と密接に関連しますので、分類形質を考察する上でも重要なデータとなります。


研究方法:

ある特定の群落から、年間を通して、定期的にサンプルを採取し、器官の成熟度や成長の様子を観察します。


今までの研究・報告


西村直樹 (2012).文献探査による日本産蘚類の胞子散布季節情報. Naturalistae 16: 99117.

西村直樹・立石幸敏, 1996. 中国地方におけるキセルゴケの生育地と胞子体成熟時期.日本蘚苔類学会会報 6(11): 230-232.

西村直樹・大前直登, 1993.  オオカサゴケのシュートの成長. しだとこけ,服部新佐先生追悼記念号:82-85.

西村直樹,1993.  蒜山の蘚苔類,5.蘚類の繁殖季節に関する予備的観察.岡山理科大学蒜山研究所研究報告 19: 139-146.

西村直樹・大前直登, 1992.  コウヤノマンネングサの茎の成長. 日本蘚苔類学会会報 5(11): 189-190.

Nishimura, N. & K. Une, 1989.  Bryophytes of the Hiruzen Highlands, 4.Sexuality and sporophyte-production of pleurocarpous mosses.  Bull. Hiruzen Res. Inst., Okayama Univ. Sci. 15: 77-81

Une, K., M. Higuchi & N. Nishimura, 1983.  Bryophytes of the Hiruzen High-lands, 3. Sexual conditions of acrocarpous mosses.  Bull. Hiruzen Res. Inst.,Okayama Univ.Sci. 8: 33-40.