岡山理科大学自然植物園


ホトケノザ Lamium amplexicaule L.

  シソ科 Labiatae

ホトケノザは人里に普通に見られる1年草,冬を越すので越年草とも呼ばれる.植物では春に新しい芽が出るのが一般的だが,ホトケノザは秋に芽生えて春から初夏までに実をつける.田んぼ一面に広がることがあるので,雑草として扱われている.

和名「ホトメノザ」は「仏の座」で花を囲み,支えるようにして円形の葉を付けることからついたと考えられる.春から初夏にかけて赤ピンク〜赤紫色の花を咲かせる.花は根元から長くのびて舌をだしたような花弁をつける.ここにハチが蜜を吸いに来たときとまり,向かいにある雄しべをこする.このことでハチは蜜を吸い飛び立つ頃には花粉がつけられる.

近縁種には「ヒメオドリコソウ」がある.ヒメオドリコソウとは苞に柄がないことで区別される.

日本には本州〜九州まで分布している.

Coll. A. Ohtani  March 29, 1999