岡山理科大学自然植物園


Juncus effusus L. var. decipiens Buchen.

 イグサ科 Juncaceae

イは湿った山道わきや平地に見られる多年草.短い根茎を持ち,小さな株となって生育している.植物体は小さいものでは10-20cm,大きいものでも人間のひざ程度にしかならない.葉がついていないように見えるが,基部の茶色い鱗片状のものが葉である.植物体の真ん中よりやや上部に花序をつける.初夏〜秋にかけて花を咲かせるが,目だった花弁はない.別名「イグサ」,「トウシンソウ」の名がある.

日本では主に畳表の材料として知られているが,正確に言うと本種ではなく「コヒゲ」と呼ばれる栽培品種が使われている.最近では健康食品にも利用されている.

日本には北海道〜琉球地方まで幅広く分布している.

Coll. A. Ohtani  May 18, 1999 Coll. Y Hada  July 6, 1993