岡山理科大学自然植物園


ジャノヒゲ
Ophiopogon japonicus (L. fil.) Ker-Gawl.

  ユリ科 Liliaceae

ジャノヒゲは山地の林床や山道脇に普通に見られる多年草である.初夏〜夏にかけて白い花をいくつか連なって付け,秋から冬にかけて直径約5mmの青黒い丸い実をつける.長い匍匐枝を持ち,徐々に生育地を広げていく.花や実がない時期はイネ科植物やカヤツリグサ科植物と見間違えやすい.和名「ジャノヒゲ」は「蛇の髭」で葉が細長いことからつけられたものだろう.匍匐枝を伸ばさないものを変種「ナガバジャノヒゲ」として区別することがある.また,肥えた根(塊根)は薬効があるとして漢方薬として用いられている.

近縁種には「ノジラン」がある.ノジランとは葉の幅が5mm以下と細いこと,花の柄が1cm以下と短いことで区別できる.

日本には北海道南部〜九州まで幅広く分布している.

Coll. Y. Hada  June 29, 1993