岡山理科大学自然植物園


ケチヂミザサ
Oplismenus undulatifolius (Ard.) Roemer et Schultes var. undulatifolius (Stend.) Koidz.

  イネ科 Gramineae

ケチジミザサは山地の日当たりの良いところに良く見られる多年草である.根茎を伸ばし,一面に広がって生えているのを良く見かける.そのようなところを横断すると「ケチヂミザサ」の実がズボンのすそにたくさんつく.この実には透明な粘液がついており,非常に取り除きにくい.また取り除いてもべたべたはズボンに残ったままである.この粘液は実が完熟した頃に分泌されるものでこれを利用して種子を遠くに運んでもらうようだ.葉はその和名「チヂミザサ」のとおり,波打っている.葉そのものはぺらぺらと薄い.このように葉が波打っているものは本種の他,「コチヂミザサ」「エダウチチヂミザサ」「オオバチヂミザサ」などがある.また,茎には軟らかい毛が密集して生えている.

日本には北海道〜四国,九州,琉球地方まで幅広く分布している.日本だけでなく,アジアや地中海沿岸まで世界的にも幅広く分布する.

Coll. A. Ohtani  October 5, 1998 Coll. A. Ohtani  October 5, 1998