岡山理科大学自然植物園


コニシキソウ Euphorbia supina Rafin.

 トウダイグサ科 Euphorbiaceae

コニシキソウは山地から人里まで普通に見られる1年草である.帰化植物で明治時代に日本に入ってきたといわれている.もともと日本に分布するのは「ニシキソウEuphorbia humifusa var. pseudochamaesyce」であるが,コニシキソウの方が馴染みがある.長さ約1cmの楕円形の葉を非対称に付けるが,それが地面を這うように生える.また,葉の中央には濃赤紫色のスジ(斑紋)が入っている.茎は軟らかい毛があり,スジと同じ赤紫色をしている.同じ大きさのニシキソウと比べると葉の密度が圧倒的にコニシキソウの方が多い.日本に入って早々に分布域を広げていったのであろうと思われる.コニシキソウは雑草として扱われており実際引き抜こうとすると,茎が細くてつかみにくく引っ張ると根元からポキリと折れやすいため結局根が土中に残ってしまうことが多い厄介者である.

日本には北海道〜本州,四国,九州地方まで幅広く分布している.

Coll. A. Ohtani  July 15, 1998