岡山理科大学自然植物園


コヌカグサ
 Agrostis alba L.

 イネ科 Gramineae

コヌカグサは人里や野原でよく見られる1年草である.もともと牧草として移植されたものであるが,現在ではほぼ帰化植物として広がってしまっている.種子だけでなく地下茎を伸ばして分布域を広げるため,平地一面にコヌカグサが生えているのもよく見られる.植物体は大きいもので約1mにもなる.初夏に花をつけ,はじめ緑色だった花序はやがて赤紫色となる.コヌカグサに近縁な帰化植物には「クロコヌカグサ Agrostis nigra」や「ハイコヌカグサ A. stolonifera」などが知られている.また1株で生産される花粉の量はたかが知れているが,大群落となるため花粉症の原因としても知られている.

日本には北海道〜本州,四国,九州地方まで幅広く分布している.

Coll. A. Ohtani  June 26, 2000 Coll. A. Ohtani  July 5, 1999