岡山理科大学自然植物園


クチナシ
Gardenia jasminoides Ellis forma grandiflora (Lour.) Makino

 アカネ科 Rubiaceae

クチナシは山地の林縁や庭木としても植栽される常緑性の低木である.植物体の高さは約2mと人の背丈より少し大きくなる.庭木として植えられる理由は花のにおいにあると言われている.この花は夏に白色の花弁をつけ,この花弁は咲いたときは白色であるが次第に黄色を帯びる.その後,果実をつけるが果実は筒状で先端は開いていないように見える.このことから「クチナシ」の和名が付けられた.また筒状の部分は「がく」であり「がく筒」とよばれ,花弁と同様に次第に黄色を帯びる.秋になると約5mmの果実が熟す.この果実は黄色のもとをよく含んでいるため,乾燥させて黄色の着色料として食用にも利用されている.和名「クチナシ」は「口無し」から「梔」「梔子」と表記する.

日本には北海道をのぞく,本州(関東地方南部)〜四国,九州まで比較的暖かい地方を好んで分布している.庭木として植えられていることが多い.

June 20, 2006

June 20, 2006 June 20, 2006 June 20, 2006

Coll. A. Ohtani  November 26, 1998