岡山理科大学自然植物園


クズ
Pueraria lobata (Willd.) Ohwi

 マメ科 Leguminosae

クズは山地で普通に見られるつる性の低木である.低木と言えども大きいものは高さ10mほどになる.茎や枝は長い毛があり,この毛は堅い.また茎や枝は細くて曲がりやすい.葉は2箇所にゆるいへこみのあるひし形で長さ約10cm,裏表ともに毛がある.葉の裏は白い.夏から秋にかけて下写真のような赤紫色の花をたくさんつける.この花序には数十個のつぼみがついているが,咲き始めるのは基部の方からである.秋から冬にかけて長さ5〜10cmの豆果をつける.この中には5〜10個の果実が入っている.

クズの根はそのでんぷん量の多さから食料品(葛湯など)として,また漢方薬(葛根湯かっこんとう)としても利用されている.

日本には北海道〜本州,四国,九州,琉球地方まで幅広く分布している.



Coll. A. Ohtani  June 20, 1997 Coll. A. Ohtani  September 14, 1998 Coll. A. Ohtani  September 17, 1997