岡山理科大学自然植物園


マルバハギ
Lespedeza cyrtobotrya Miq.

  マメ科 Leguminosae

マルバハギは山地で普通に見られる低木である.高さは1〜3m,幹の表面は縦に裂け目が多数見られる.枝は細く,直径0.5〜1cm,主となる枝からさらに細い枝が10本以上分枝する.葉は丸みの強い楕円形,長さ約3cm,先端はトゲがある.裏面は白い.夏〜秋にかけて花をつける.花は赤紫色〜ピンク色,長さは1〜2cm,扇を広げたような花弁の基に別の花弁に包まれたおしべとめしべがある.おそらく虫媒花で,昆虫が蜜を吸いに花にもぐりこんだときにおしべを付着させて別の花のめしべにも受粉させると考えられる.近縁種にはニシキハギ(Lespendeza buergeri Miq.)がある.ニシキハギとは花序が葉より短いことで区別されている.

日本には北海道をのぞく,本州〜四国,九州地方まで分布している.

Coll. A. Ohtani  October 7, 1997