岡山理科大学自然植物園


ミヤマガマズミ Viburnum wrightii Miq.

 スイカズラ科 Caprifoliaceae

ミヤマガマズミは山地や人里近くに生育する落葉性の低木である.植物体はヒトの背丈〜5m程度まで成長する.葉は倒卵形,先端は急に尖り,長さ5〜15cm,軟質,縁は波打つような歯牙状,その歯牙状の先端からつながった葉脈が10〜20脈ある.この脈上はまばらに毛がある.また,脈は下方にいくにつれ,間隔が狭まる.秋から冬にかけて紅葉して落葉する.初夏になると多少香りのある白い花を咲かせる.この花は直径約5mmと小さいが,散房花序となるため遠めには大きな花のように見える.その後,秋にかけて赤い実をつける.この実は「核果」とよばれ,直径約7mm,まれに1cmほどになるものもある.また,花と核果は葉の上部に持ち上げられるようにしてついている.

日本には北海道,本州,四国,九州に幅広く分布している.

Coll. A. Ohtani  November 27, 1998