岡山理科大学自然植物園


ナラガシワ
 Quercus aliena Blume

  ブナ科 Fagaceae

ナラガシワは山地で見られる落葉性の高木である.植物体は大きいもので30m近くにもなり,幹の表面は表皮が割れてごつごつとしている.葉は楕円形で長さ10-30cm,縁はギザギザした鋸歯がある.また,互生してつき,はじめ両面に毛があるがその後無くなるかまたは脈上のみとなる.柏餅の葉に似ているため,カシワの代わりに用いられたこともある.春に花を咲かせ,秋から冬にかけて実を付ける.雌雄同株で雄花の集まった雄花序は約5cmと長く垂れ下がり,新枝の葉腋に数個つく.よって実のできる時期になると実が葉に囲まれてついているように見える.葉にある毛の状態によって変種や雑種が報告されている.

日本には本州,四国,九州に分布する.

Coll. A. Ohtani  June 12, 1997