岡山理科大学自然植物園


ナツフジ
Millettia japonica (Sieb.et Zucc.) A.Gray

 マメ科 Leguminosae

ナツフジは山地の森林で普通に見られる落葉性のつる植物である.植物体は直径5mmほどの茎を左巻きに伸ばし,他の植物にからまって生えることもある.葉は長さ10-25cm,奇数羽状複葉で先端に1枚と側小葉が4-8対つき,葉縁が波打つ.夏に淡黄色-黄緑色の花をつけ,総状花序となる.「フジ」の名がついているので花の色は薄紫色になるのではと思ってしまうが,これは「フジ」や「ヤマフジ」との区別点となる.その後,初冬に豆果が垂れ下がってつく.長さは10-15cm,無毛,中をひらくと黒色で円形の種子が入っている.種子は直径約1cmで硬い.

日本では本州(東海地方以西),四国,九州に分布する.

Coll. Y. Hada  July 19, 1993 Coll. A. Ohtani  October 27, 1998