岡山理科大学自然植物園


ネムノキ Albizia julibrissin Durazz.

 マメ科 Leguminosae

ネムノキは山地や林縁などの日当たりの良いところに生育する落葉性の高木である.植物体は高さ5-10m.葉は長楕円形で細く,長さ1-2cm,15―30対が互生して複円錐状花序を形成する.夕方から夜にかけて葉を下向きに閉じ,和名の由来となった.夏になると細い糸を束ねたようなピンク色の花を葉よりも上につける.この花は実際には小さい花が10-20個集まって1つの花のように見えるものである.頂生する花の花冠は筒状,長さ約1cm,雄しべもピンク色をしている.初冬になると豆果をつける.豆果は長さ10-15cm,完熟すると黒みをおびる.種子は10-20個入っている.小葉の大きさにより変種が報告されている.

日本には北海道を除く,本州,四国,九州,琉球まで分布している.

July 3, 2006 July 3, 2006

Coll. T. Matsuo  July 3, 2000