岡山理科大学自然植物園


ネズミムギ Lolium multiflorum Lam.

 イネ科 Gramineae

ネズミムギは日当たりの良い空き地や草地などで良く見られる1年草または多年草である.植物体は高さ30-70cm,直立せず斜めに傾いていることが多い.葉は幅5-10cm,先端になるにつれて細くなり,薄質.春から秋にかけて花をつける.花は目立たず,小穂の中にある.小穂は枝から離れないように互い違いに40-60個ついている.痩果と呼ばれる種子が完熟すると重みが増し,枝が斜めに傾いたり垂れ下がるようになる.もともとは牧草として利用されていたが,最近では帰化してして日本各地で見られるようになった.日本には「ホソムギLolium perenne L」が生育していたが,ネズミムギと交雑して雑種をつくるようになったため,これらの区別が難しくなっている.これらの雑種は品種として扱われている.

日本には北海道,本州,四国,九州と幅広く分布している.

Coll. A. Ohtani  May 26, 1999