岡山理科大学自然植物園


ニシキギ
 Euonymus alatus (Thunb.) Sieb.

  ニシキギ科 Celastraceae

ニシキギは山地に生育する落葉性の高木である.植物体は高さ1-2m,枝に特徴がある.枝にはコルク質の板状の翼(よく)を4方向につけている.この翼は出たばっかりの頃はほとんど目立たない.これを手でつまむとポキポキと折ることができ,何らかの衝撃により欠けていることが多い.枝は先端に3-6対つき,その後から側枝として1-4対つく.葉は長楕円形,長さ1-10cm,無毛,先端は急にとがり反り返るように下向きになっている.葉柄は長さ1-3cm.初夏かけて黄色の花を葉の根元あたりからつける.秋になると葉は紅葉し,赤い実を1花に1-2個つける.葉の裏面脈上に毛があるものをケニシキギ(Euonymus alatus (Thunb.) Sieb. var. pilosus Loes. et Rehder)という変種が報告されている.

日本には北海道,本州(中部地方以北)に分布している.

Coll. Y. Hada  July 21, 1993 Coll. A. Ohtani  November 6, 1997