岡山理科大学自然植物園


ノガリヤス
Calamagrostis arundinacea (L.) Roth var. brachytricha (Steud.) Hack.

  イネ科 Gramineae

ノガリヤスは山地の森林に生育している多年草である.植物体は50-100cm,やや硬い.葉は線形,幅0.5-1cm,硬質.護頴のノギは長く,軽く折れ曲がり,小穂から飛び出す.小穂は披針形,長さ約5mm,先端は尖り,淡紫色,多数が集まって花序を形成する.花序は長さ10-30cm,花序の枝はざらつく.夏から秋にかけて花をつける.ノガリヤスは変異が多く,全国でも様々な型が見られることが知られている.また,葉には普通毛がないが葉鞘と葉に毛があるものを「ケノガリヤス」として分けることもある.同様に同じノガリヤス属で小穂から飛び出すほど護頴のノギが長いのは「ヒゲノガリヤスCalamagrostis longiseta Hack.」があり,ノギの位置で区別される.

日本には北海道(西南部),本州,四国,九州まで幅広く分布している.

Coll. A. Ohtani  October 27, 1999