岡山理科大学自然植物園


ヌルデ Rhus javanica L.

 ウルシ科 Anacardiaceae

ヌルデは山地や人里で普通に見られる落葉性の小高木である.雌雄異株.植物体は,まれに10m近くになるものもあるが,ほぼ2-5m,樹皮は年輪を増やすごとに割れ目が増え,最終的にはなくなりゴツゴツとした感触となる.樹皮が若い頃の幹の大きさを保ちきれなくなったように見える.葉は先端に1枚,その下に対生してつく葉が4-6対,合計すると9-13枚の小葉がつく.葉は長楕円形,長さ5-10cm,先端は急に尖り,表面は主脈上,裏面は全体に毛があり,葉縁は多数の鋸歯がある.葉柄は短く,毛があり,葉軸には翼がある.夏から初秋にかけて花を付ける.雌花は白くて小さな花をつけ直径約5mm,5枚の花弁があり,中央部に見える赤い部分雌しべである.また,雌花は総状花序となる.雄花も同様に総状花序となり,白い花をつけるが花弁が反り返っており,5本の雄しべが良く目立つ.秋になると赤い実をつけ,鳥がよく食べる.

日本には北海道,本州,四国,九州,琉球と幅広く分布する.

October 14, 2005 October 14, 2005 October 14, 2005

Coll. A. Ohtani  May 13, 1998 Coll. A. Ohtani  June 20, 1997 Coll. A. Ohtani  October 3, 1997 Coll. A. Ohtani  December 2, 1997