岡山理科大学自然植物園


オドリコソウ Lamium album L. var. barbatum (Sieb. et Zucc.) Franch. et Sav.

  シソ科 Labiatae

オドリコソウは山地から平地で普通に見られる多年草.植物体は柔らかく,高さ20-50cm,節ごとに長い毛がある.葉は先端の尖った広卵形,柔らかく,葉縁は鋸歯があり切れ込みはやや深く,葉脈が目立つ.節ごとに対生してついている.葉柄は長さ1-5cm,毛がある.春から初夏にかけて長さ約3cmの白〜ピンク色の花を葉腋につける.花は1つだけではなく10個ほどが葉脇に輪状につく.また,同時期に一度に咲くのではなく,時期がずれていることから花期は長く感じられる.和名が似た植物に「ヒメオドリコソウ(Lamoim pirpureum L.)」がある.ヒメオドリコソウは1年草で帰化植物であり,植物体が小さく花が頂端につくものが一番目立つ.

日本には北海道,本州,四国,九州まで幅広く分布する.

Coll. T. Matsuo  April 10, 1997 Coll. Y. Hada  August 9, 1993