岡山理科大学自然植物園


オヒシバ Eleusine indica (L.) Gaertn.

 イネ科 Gramineae

オヒシバは人里や荒地で普通に見られる1年草.植物体は20-70cm,普通直立して株状に生えるが,根元から直立して生えずやや放射状にのびることがある.荒地でも充分に成長し,草取りをしようとすると意外に抜けず,根が残ってしまうことが多い.葉は線形,長さ5-15cm,無毛,葉鞘にはやや長い毛がある.夏から秋にかけて花をつける.花序は線形のものを放射状に3-5本つける.小穂は卵形,長さ5mm,淡色〜緑色.似た名前の植物に「メヒシバ(Digitaria ciliaris (Retz.) Koel.)がある.メヒシバはオヒシバよりやさしい印象を与えることからつけられたものである.やさしい印象は花序が細いことによると考えられる.

日本には北海道を除く,本州,四国,九州,琉球に分布する.

Coll. A. Ohtani  September 20, 1999