岡山理科大学自然植物園


オニタビラコ Youngia japonica (L.) DC.

  キク科 Compositae

オニタビラコは日当たりの良い山地や人里などで普通に見られる越年性の1年草.植物体は10-100cm,生育地の状態(荒地,乾燥地など)によって植物体の高さが異なる.葉は茎葉と根出葉がある.茎葉はたいてい少なく,根出葉が良く目立つ.根出葉はロゼットを形成し,ひ針形〜長楕円形,長さ10-30cm,先端はゆるく尖り,葉縁は深く切れ込み根元に近いほど深い.初夏から秋にかけて頂部に集まる花をつけ,複散房花序となる.花は黄色で直径は7-8mm,総苞片は長さ約5mmで先端がギザギザしている.その後,実を付ける時期になると総苞片は反り返るようになる.同時に,種子は長さ3mmの冠毛を持っているので,風散布されやすくなる.実は痩果(そうか)と呼ばれ長さ約2mm

日本には北海道,本州,四国,九州,琉球まで幅広く分布している.琉球など暖かい地方では年中花が咲いていることが多い.

Coll. A. Ohtani  April 22, 1998 Coll. A. Ohtani  July 14, 1998 Coll. A. Ohtani  October 14, 1998