岡山理科大学自然植物園


オニウシノケグサ Festuca arundinacea Schreb.

  イネ科 Gramineae

オニウシノケグサは日当たりの良い場所に普通に生育している.もともと帰化植物であったが,現在では緑化のために良く使われて野生化し,どこでも見られるようになった.繁殖力が強いことから,在来種を脅かしている状態である.植物体は高さ50-150cmと大型,茎は細く,葉は線形で葉は3-5mm.初夏〜夏にかけて花をつけ,小穂が集まって円錐花序を形成する.小穂は長さ15-20mm,普通緑色をしているがまれに紫色を帯びる.円錐花序は長さ10-30cmとなる.近縁種の「ヒロハノウシノケグサ(Festuca slatior L.)」も牧草として栽培された種であるが,オニウシノケグサと雑種をつくるようで中間的な形質を持った集団がみられるようになったため,区別が困難である.

日本には本州北部を中心に分布を拡大している.

Coll. A. Ohtani  May 28, 1999 Coll. A. Ohtani  May 18, 1999