岡山理科大学自然植物園


オオアレチノギク Conyza sumatrensis (Retz.) Walker

 キク科 Compositae

オオアレチノギクは道路わきや荒地などで群生しているのが良く見られる多年草.また,乾燥地でも良く生育する帰化植物.植物体は高さ1-2m,植物体全体に柔らかい毛が密についている.葉は全長に対すると小さく細長い楕円形,長さ3-5cm,先端は尖り,葉縁はまれに鋸歯があり,植物体同様に両面に毛が密についている.茎は細くて折れやすい上,根はあまり深くまでのびていないので草とりは意外にやりやすいが,群生して個体数が多い.夏〜秋になると黄白色の花弁の頭花を円錐状に付ける.秋を過ぎると冠毛がついた種子をつける.この頃の個体は少しでも触れるとばらばらと花弁とともに種子が落ちてくる.これはオオアレチノギクが風散布によって分布域を広げているためである.近縁種に「アレチノギク Onyza bonariensis (L.) Cronq.」があるがこれも帰化植物である.

日本には北海道を除く本州,四国,九州に分布している.

Coll. A. Ohtani  September 24, 1998 Coll. A. Ohtani  December 16, 1998