岡山理科大学自然植物園


オオバヤシャブシ Alnus sieboldiana Matsum.

  カバノキ科 Betulaceae

オオバヤシャブシは山地で普通に見られる落葉性の低木である.雌雄同株.植物体は高さ5-10m,幹は割れ目が多い.葉は基部が太まった卵形,長さ5-10cm,先端は尖り,葉脈が目立ち,葉縁は粗い鋸歯があり,葉柄は長さ1-2cm.春になると葉腋にいも虫状で垂れ下がった雄花が見られ,長さ約5cm,緑色-黄緑色,柄はない.また,雄花の花粉は花粉症の1因として考えられている.雌花は雄花よりも上部につき,長さ1-2cm,緑色でもう軟毛があるが熟するにつれ無毛になり褐色を帯びてくる.秋になると完熟して果穂とよばれるマツボックリ状となる.果穂は広楕円形,開出し,長さ約2-3cm.堅果は広い翼があり,楕円形,長さ約5mm

日本には本州(福島県〜和歌山県の太平洋側)で見られるが,植栽されることが多かったため上記以外の場所でも見られることが多い.

Coll. A. Ohtani  April 21, 1998 Coll. A. Ohtani  July 3, 1997 Coll. A. Ohtani  December 22, 1997