●平成13年植物歳時記:4月



コバノミツバツツジ(ツツジ科)
 Rhododendron reticulatum D. Don

・関西の丘陵や低山地にみられるツツジであるが、酸性が強く養分の比較的少ない土壤にも耐えて良く育つため、瀬戸内ではごく普通に認められる植物である。

・ツツジ属は比較的種類が多く、花の美しいものが多いが、春先、木々が葉をあまり展開しない時期にいち早く紫紅色の花をたくさんつけるコバノミツバツツジは格別目を楽しませてくれる。

・自然植物園では、本種の他にモチツツジ、ヤマツツジ、ミヤコツツジといったツツジ類が生育している。



 
クサイチゴ(バラ科)
Rubus hirsutus Thunb.

・本州、四国、九州の草地や林にみられる。一見草本と考えがちだが、実は小低木の植物である。
 初夏に赤い実をつけ、この実は食べることができる。

・キイチゴ属は比較的種類が多く、白色から帯紅色の美しい花弁をつける。

・自然植物園では、他にナガバモミジイチゴ、ナワシロイチゴといったキイチゴ類がみられる。




セイヨウカラシナ(アブラナ科)
Brassica juncea (L.) Czern

・カラシの原料として栽培される植物である。種子を粉末にしたするとカラシになる。この種子は黄色をしている。

・もともと日本では生育していない植物であるが、現在では帰化していたるところで見られる。

・アブラナに較べ、やや小ぶりである。花の色もアブラナよりやや淡い黄色。群生していればどちらも目立つが、遠目にもカラシナの花畑の方が柔らかく見える。

・自然植物園では、同じ科のナズナが見られる。