4.海上の森 −コケ植物−
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海上の森を歩くと林の中にコケ植物が生育しているのが目に付きます。特に砂礫層の地域に発達している、低木層の貧弱な林では地面にコケ植物がびっしりと生えている場所があり、雨上がりには水を含んで美しいビロードとなっています。
森林の中にコケ植物が生育していることは稀ではありません。しかし、通常は岩や切り株等の上、傾斜が急な場所だけに限られています。
Sematophyllaceae ナガハシゴケ科
カガミゴケ;Brotherella henonii (Duby) Fleisch.
木の根もと、腐植土上、岩上等に、平らなマットを形成する。
光沢が強い事が特徴。
はうコケ。
葉の特徴;卵形で、先端が細くとがり、上部の葉縁には歯がある。
中肋はない。
乾湿に関係なく開いている。
アカイチイゴケ;Pseudotaxiphyllum pohliaecarpum (Sull. et Lesq.) Iwats.
地上、岩上、木の根もと等に、平たいマットを形成する。
葉腋に紐状の無性芽を多く付ける。
はうコケ。
葉の特徴;卵形で先端はとがり、歯がある。
中肋は2本で短い。
しばしば赤みを帯びることがある
Hypnaceae ハイゴケ科
ミチノクイチイゴケ;Herzogiella perrobusta (Broth. et Card.) Iwats.
腐植土上、木の根もとにマットを形成する。
柔らかい感じがする。
はうコケ。
葉の特徴;下部は卵形で、中部から上部にかけて細長く伸びる。
葉縁の全周には歯がある。
中肋は2本で短い。
Dicranaceae シッポゴケ科
ツリバリゴケモドキ;Bryohunbertia subcomosa (Dix.) Frahm
腐植土や砂礫上に生育する。
柔らかい感じがする。
立つコケ。
帽の下部は毛状になる。
葉の特徴;細長く、先端に歯がある。
中肋は、太く、1本で上部に達する。
乾湿による変化はほとんどない。
フデゴケ; Campylopus umbellatus (Arnott) Par.
日当たりのよい乾いた岩上や地上に生育が見られる。
硬い感じがする。
立つコケ。
葉の特徴;細長く、先端部は透明になり、歯をつける。
中肋は1本で上部に達する。
乾燥すると葉は茎に密着し、湿ると開く。
Leucobryaceae シラガゴケ科
ホソバオキナゴケ;Leucobryum juniperoideum (Brid.) C. Mull.
木の根もとや腐植土上に群落を形成する。
Leuco(白い)、bryum(コケ)という名前があらわすように
植物体が白緑色をしていることが特徴。
立つコケ。
葉の特徴;下部は卵形、上部は細くなり、内曲する。
中肋はない。
乾湿による変化はない。
尾根筋に生育するホソバオキナゴケ
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