温暖な地域に発達する湿原の現状と課題
森林植生の発達による流入水量の減少
集水域の森林が発達
⇒森林の植物による水消費量が増大
⇒流入水量の減少により湿原面積が減少
水消費量に関しては、アカマツなどの針葉樹より、コナラなどの落葉広葉樹が大きい。
周辺森林の生長による被陰の増大
湿原を構成する植物は、生育に強い日照を必要とする
湿原周辺に生育する樹木の生長
⇒日照不足による湿原植物の衰退
⇒低照度に耐える沼沢生のスゲ類が繁茂
※特に湿原の南側に生育する樹木が問題
周辺森林の回復による土砂流入量の減少
谷湿原の現地形が形成されるためには、谷底に土砂などが堆積し、平坦な地形ができる必要がある。このような地形が形成されるためには、植生の緊縛力
○流入・流出土砂量の変動
森林の発達
→表層土壌の流亡量が減少
→湿原への流入土砂量が減少する
→流域河川が侵食傾向となり、
湿原下部からの侵食が顕著になる
→湿原の乾燥化と面積縮小