ナンバンギセル Aeginetia indica Linn. var. gracilis Nakai (ハマウツボ科 ナンバンギセル属)



ナンバンギセル
撮影場所:岡山県自然保護センター(1997/08/15)

 ナンバンギセルは主にススキの根に寄生するハマウツボ科の1年生草本です。葉は退化しており、自らは光合成する能力はありません。このような植物にとりつかれたススキはいい迷惑でしょう。
 茎はごく短く、地表面付近にあります。茎から何本かの高さ20cmほどの花茎をのばし、その上に横向きに花を咲かせる姿が、南蛮の煙管(パイプ)を思わせることからこの名前が付きました。
 恐らく少ない植物ではないと思いますが、花の時期しか姿を見せないことと、背丈の高いススキの中に埋もれて花を咲かせるので、見つかることが少ないのでしょう。