図1 生態システム園の陰影図 |
図1はDEMを基にして作成した生態システム園の陰影図です。地形の凹凸がはっきりわかります。 |
解析方法は2000年8月から12月にかけて、86ヶ所を植生調査を行いました。そして調査資料を植物社会学的表操作プログラムVEGET(波田・豊原、1990)を用いて表操作を行い、得られた群落区分により植生図を作成しました。調査と平行して、2500分の1の地図から5mメッシュのDEMを作成し、各群落の面積比率を算出しました。 |
図2 生態システム園の植生図 |
図2はDEMから作成した立体図と植生図を重ねたものです。主なものとして赤色がアカマツ林、茶色がマツ枯れ林オレンジ色がマツ枯れ後に発達したコナラ林、黄緑色はアラカシなどの常緑樹の侵入が見られるコナラ林、緑色は常緑広葉樹が優占するアラカシ林を表しています。 |
この図を見ると、山頂や尾根などの水分条件の粗悪な場所に多く見られるアカマツ林や、斜面下部や谷地形などの水分条件の良いところにに多く見られるアラカシ林が、通常通り分布している場所といない場所があることがわかります。地質の違いが上記の境界と一致するので、地質の違いが地形と植生の対応関係に影響を及ぼしているのではないかと考えられますが、今のところはっきりしたことは言えません。 |
今後の課題はDEMにより、地質の特性・土壌の厚さや保水力などと、地形・植生との関係解析を行うことです。 |