
カニツリグサ Trisetum bifidum (Thunb.) Ohwi
イネ科 Gramineae
カニツリグサは人里や路傍に普通に見られる多年草である.植物体はひざ程度の高さである.茎は細くてやわらかく,小穂に長い毛がついているように見える.この毛はノギと呼ばれ,実を包む穎の中央部が伸びたもので5から10mmになる.植物体全体にもやわらかい毛が生えることもある.和名「カニツリグサ」の「カニツリ」は昔,かにを捕まえるときに使ったことに由来する.このほか「カニツリ」とつくイネ科植物には「ミヤマカニツリ」「リシリカニツリ」「チシマカニツリ」「オオカニツリ」などがあり,割とその種数は多い.
日本には北海道〜四国,九州地方まで幅広く分布する.


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