
キヅタ Hedera rhombea (Miq.) Bean
ウコギ科 Araliaceae
キヅタは山地の林中で他の木によじ登りながら生育している常緑の藤本類である.この根は茎から出る「不定根」と呼ばれるもので,取り除くのは一仕事である.まず手で引っ張っても抜けないのでナタなどを用いて割くようにしなければとれない.根だけでなく葉も厚く,長細いハート型である.秋から冬にかけて花を咲かせる.この花は両性で10〜13個つく.このときおしべが飛び出し,とげとげした感じに見える.その後,茶褐色〜黒色で球形の実をつける.この実は直径5〜7mmでふたがついているように見える.
また,キヅタは「キヅタ属」に属し,日本では1属1種である.近縁な属には「タラノキ属」「フカノキ属」「カクレミノ属」などがある.別名「フユヅタ」.
日本には北海道南部〜四国,九州,琉球まで幅広く分布する.



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