
コバノガマズミ Viburnum erosum Thunb.
スイカズラ科 Caprifoliaceae
ガマズミ属は,常緑のものと落葉のものがある.前者の代表は公園や庭に良く植栽されるサンゴジュであり,後者の代表はいわゆるガマズミであろう.この仲間は,自然植物園内ではガマズミ,ミヤマガマズミ,コバノガマズミが自生している.
コバノガマズミは,葉のねもとの軸(葉柄)が2〜6mmと短く,10mm以上ある他の2種と区別できるが,これらが混生しているところでは,しばしば中間的な性質を示すものがあったりするので,注意が必要である.
これらの果実は赤く熟し,よく熟したものは甘く食べられる.熟した実を瓶などの集めておくと,自然発酵し,酒となる.木の穴などに動物が貯蔵した実が自然発酵することもあり,これを昔の猟師は猿酒といった.




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