
ヌルデ Rhus javanica L.
ウルシ科 Anacardiaceae
ヌルデは山地や人里で普通に見られる落葉性の小高木である.雌雄異株.植物体は,まれに10m近くになるものもあるが,ほぼ2-5m,樹皮は年輪を増やすごとに割れ目が増え,最終的にはなくなりゴツゴツとした感触となる.樹皮が若い頃の幹の大きさを保ちきれなくなったように見える.葉は先端に1枚,その下に対生してつく葉が4-6対,合計すると9-13枚の小葉がつく.葉は長楕円形,長さ5-10cm,先端は急に尖り,表面は主脈上,裏面は全体に毛があり,葉縁は多数の鋸歯がある.葉柄は短く,毛があり,葉軸には翼がある.夏から初秋にかけて花を付ける.雌花は白くて小さな花をつけ直径約5mm,5枚の花弁があり,中央部に見える赤い部分雌しべである.また,雌花は総状花序となる.雄花も同様に総状花序となり,白い花をつけるが花弁が反り返っており,5本の雄しべが良く目立つ.秋になると赤い実をつけ,鳥がよく食べる.
日本には北海道,本州,四国,九州,琉球と幅広く分布する.



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