
オニドコロ Dioscorea tokoro Makino
ヤマノイモ科 Dioscoreaceae
オニドコロは山地で見られるつる性の多年草.植物体は雌雄異株で他の植物にからみついて生えていることが多い.葉は円心形(ハートのような形)で先端が尖り,長さ5-10cm,無毛,薄質,葉柄は長さ約5cm.夏になると花序をつけ,雄花序は直立してつき,雌花序は垂れ下がるので雌雄の区別はしやすい.ただ,雌花序は垂れ下がるが,雌花は立ち上がってつく.雄花は直径約3mm,黄緑色の花被片でおしべは6本である.雌花は直径約5mm,白色の花被片で,基部は細長い楕円形をしている.種子は秋につき,扁平な楕円形をしており,長さ約5mm,翼がある.近縁種に「ヤマノイモ(Dioscorea japonica Thunb.)」があるが,ヤマノイモは葉腋に珠芽があり,根が肥厚することで区別されるが,葉だけで区別しようとすると難しい.
日本には北海道,本州,四国,九州まで幅広く分布する.


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