
オオバタンキリマメ Rhynchosia acuminatifolia Makino
マメ科 Leguminosae
オオバタンキリマメは山地の林縁でみられるつる性の多年草.植物体は長くつるをのばし,近隣の植物にからまって生育している.茎は細く,密に毛がある.葉は卵形,長さ3-5cm,先端は尖り,葉縁は全縁,葉の縁と葉脈には柔らかい毛が密につく.小葉が3枚で一枚の葉をあらわす「3出複葉」である.この小葉の形態により近縁な「タンキリマメ Rhynchosia volubilis」と区別されており,タンキリマメはひし形に近い倒卵形をしている.夏から秋にかけて黄白色の花を葉腋つけ,長さ約1cm.扇のような花弁部分以外のガクに柔らかい毛が密についている.その後,豆果をつけるが完熟するにつれ赤く色づく.完全に赤くなったら完熟した頃で,次第に裂開して中から黒い種子が見えるようになる.豆果は1つあたり種子が2つ入っており,種子は長さ約1.0-1.5cm.豆果の表面にも柔らかい毛が密についている.この頃になると花序が葉腋から葉よりも高くなっている.
日本には北海道を除く,本州(関東地方以西),四国,九州に分布する.


|