モチノキ Ilex integra (モチノキ科 モチノキ属) |
モチノキは本州、四国、九州、南西諸島に分布する常緑の小高木。常緑広葉樹林に生育し、特に温暖な沿岸域に生育する。海岸のウバメガシと混生することも多いが、ウバメガシに比べてより立地環境の良好な場所に生育し、シイ林中にも見られる。比較的乾燥にも強く、潮風にも耐えるものと思われる。しかしながら、岡山県の沿岸部では少なく、ウバメガシほどは耐乾性は強くないものと思われる。幹は灰褐色でツルリとしており、葉は革質できょ歯がなく、特に特徴がない。特に小さな個体は同定しにくい植物の1つである。 モチノキの樹皮から鳥餅を作り、これが和名の由来となっている。雌雄異株であり、4月頃に4枚の花弁を持つ花を開く。秋には赤い果実を形成する。乾燥に強く強健であり、刈り込みにも耐えること、果実も美しいことなどから庭園に植栽される。 |