| ポインセチア（ショウジョウボク） Euphorbia pulcherrima （トウダイグサ科 トウダイグサ属） |
| トウダイグサ科植物の花は普通の花とは構造が異なっており、特異なものである。茎の先端にある花序群の１つを拡大して観察してみよう。右上の画像はつぼみである。見ようによっては、ピンクのミッキーマウス。耳に当たる部分が腺体である。やがて顔に当たる部分から雄花のパーツが出てくる（左下の画像）。この時期、腺体からは蜜がたっぷりと分泌されているのがわかる。その後、花序の中から雌花が出てくる（右下の画像）。丸い子房の上に3つに分かれた柱頭が見える。これ全体で、杯状花序というのだそうであるが、雄花の中から雌花が出てきたり、蜜を分泌する部分が独立していたり、普通の花の構造とはかなり異なっている。ポインセチアの場合は葉が変化して虫寄せの仕組みが完備されているが、トウダイグサ科植物の中には特に色彩的な虫寄せ設備を持っていないものも多い。しかし、蜜腺は優秀なようで、アリなどの来訪が目立つ種は多い。 |
